最近では、組織の再編や若返りを促進するため、公務員でも早期退職が制度化されており、応募して認定されれば、通常よりも割り増しされた退職金をもらうことができます。
この早期退職制度を活用して多めにもらった退職金を元手に、40代・50代から夢に向けて再スタートを始める人が近頃増えています。
この記事では、そんな公務員の退職金制度について、その仕組みと退職金の相場、および早期退職で夢をかなえた人の実例などをご紹介させていただきます。
<目次> |
公務員の早期退職は退職金が手厚い!
公務員が早期退職制度(早期退職募集制度・応募認定退職など)を利用する場合、通常の退職や自己都合退職に比べて退職金が割り増しされることが多いです。
また公務員は、一般企業に比べても、約2割程度退職金の相場が高いといわれています。
この章では、公務員の早期退職でもらえる退職金について、最新の相場や試算例を交えて「どのくらいもらえるか」「制度のポイント」を解説します。
早期退職制度とは?
早期退職制度とは、定年前に自分の意思で退職できる仕組みのことです。
公務員の早期退職には、以下のような特徴があります。
- 対象年齢
おおむね50代半ば以降(例:55歳〜59歳) - 退職金の扱い
勤続年数に応じて計算される - 特例加算
自治体によっては、人員削減や組織改編のために早期退職を促す加算措置を設けているところもある - 再就職支援
退職金の割り増しに加え、再任用制度(60歳以降、非常勤などで再雇用される仕組み)を採用しているところもある
一般的な公務員の退職金の平均額は?
勤続年数 | 平均退職金の目安(定年・早期退職等含む) |
---|---|
5年未満 | 約100~150万円未満~200万円前後 |
5〜9年 | 約400〜500万円前後 |
10〜14年 | 約600〜1,100万円前後 |
15〜19年 | 約1,000〜1,700万円前後 |
20〜24年 | 約1,700〜2,100万円前後 |
25〜29年 | 約2,000〜2,500万円前後 |
30〜34年 | 約2,300〜2,700万円前後 |
35〜39年 | 約2,300〜2,800万円前後 |
40年以上 | 約2,200〜2,800万円前後 |
このように、公務員を定年まで勤めると、退職金は2,000万円前後になることが多いようです。
「安定して長く勤めた公務員には大きな退職金が支給される」ことが分かります。
早期退職制度を利用すると退職金が割り増しに!
早期退職制度を利用すると、通常の退職金×支給率に加えて「割増・特別加算」が付くことがあります。
- 割増率
定年前の残り年数 × 年率(例:1年あたり3%)の割増が付く制度もある。 - 応募認定早期退職制度
定年より前に“早期退職応募”し、認定を受けた者に優遇措置あり。
支給率が上がることで退職金が大幅に増える。
早期退職制度でもらえる退職金の具体例
年齢/勤続年数/俸給月額の想定 | 支給率 × 割増率の仮定 | 試算される退職金の目安 |
---|---|---|
45歳・勤続23年・俸給月額40万円(定年前15年) 早期退職制度応募認定あり |
割増 45%(定年までの残り年に 3%/年 × 15年) 支給率 29.6(勤続年数23年) |
約 1,717万円 |
55歳・勤続33年・俸給月額56万円(定年まで残り5年) | 割増 15%(3%/年 × 5年) 支給率 45.3(勤続年数33年) |
約 2,917万円 |
50代で早めに退職すれば、定年手前に近い金額(2,500〜3,000万円前後)を確保できるケースもあります。
注意点・変動要因
ただし、早期退職は、誰でも同じだけ退職金を多めにもらえるわけではありません。
以下のような要因で、実際に支給される金額が変動することもあります。
- 勤続年数
長いほうが退職金の支給率が高くなる - 俸給月額(役職・級・号俸)
月給が高いほど基本的に支給額が高くなる - 地方自治体や省庁による違い
地域・職務・職種による差がある - 退職理由(自己都合か制度応募認定かなど)
早期退職制度に応募し認定を受けた場合の方が支給額が高くなる
公務員の早期退職は“夢を叶える”大きなチャンス!
全体の奉仕者である公務員は、副業が禁止されていたり、その他私生活でも細かい制限がいろいろとあります。
そのため、給与は安定しているものの、生活のために「本当にやりたかったこと」を諦めているという方も多いのではないでしょうか?
そんな方におすすめなのが、早期退職制度の活用です。
公務員の早期退職は、「公務員の安定感」というアドバンテージを活かしながら、夢のためにスタートを切れる“大きなチャンス”でもあります。
夢の実現にはお金がかかる…。
どんな夢でも、実現するには一定のお金が必要となります。
- 自分のお店を持ちたい
設備投資、仕入れ、運転資金、税金など - 資格を取りたい
学費および教室の月謝、教材費、生活費など - 趣味を仕事にしたい
収益モデルの構築、マーケティング費、販売手数料など
一方、一般企業で働く人よりも割り増しで退職金をもらえる公務員なら、夢に費やせる元手が多く、有利に動くことができます。
早期退職を成功させた公務員の方の実例
Aさん(市役所勤務 50代前半)
長年の夢だったカフェ開業を退職金で実現。
公務員時代から地域に人が集まれる場を作りたいと考えており、退職後すぐに物件を契約。
いまでは常連客も多く、地域の交流拠点となっています。
Bさん(教員 40代後半)
教育現場での経験を活かし、退職後にオンライン塾を立ち上げました。
独立後は、全国の生徒に指導できるようになり、収入は教員時代をしのぐほどに。
Cさん(国家公務員 50代)
早期退職をきっかけに地方移住を決断。
退職金を元手に中古住宅を購入し、半農半X(農業+自分のやりたいこと)というライフスタイルを実現しました。
都会での消耗から解放され、地方ならではののんびりした生活を楽しんでいます。
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「まだ元気なうちにいろんなことにチャレンジしたい」
「自分の意思で人生を決めたい」
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そんな方には、早期退職制度の活用と、独立開業がおすすめです。
早期退職制度を活用すれば、40代・50代のまだ体力がある時期に再スタートできる上、退職金も割り増しでもらえるため、体力的にも資金的にも余裕を持ってチャレンジを始められます。
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