
現代社会において、物流への需要は年々増加しており、2030年ごろまでに日本の物流業の市場は約80兆円規模にまで成長すると予測されています。
しかし、需要が賑わっている反面、人が定着しづらく、また労働環境に多くの課題を抱えているのも物流業です。
その中でも特に「ヤバい」といわれているのは、日本全国へ配送する「長距離ドライバー」です。
今回の記事では、なぜ「長距離ドライバーはヤバい」と言われるのか、その理由や、業界の将来性、およびドライバー業から転職するにはどんな仕事がおすすめか、などについて解説させていただきます。
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<目次> |

なぜ長距離ドライバーは“ヤバい”と言われるのか?
長距離ドライバーは「収入が高い」「専門資格が不要」といった魅力がある一方、事故のリスクや労働環境の劣悪さといったという課題が常につきまとう仕事でもあります。
とくに、2024年に働き方改革関連法による時間外労働の上限規制が本格的に施行されてからは、現場ではこれまで以上に働き方のひずみが表に出やすくなっています。(2024年問題)
この章では、長距離ドライバーが「ヤバい」といわれる問題点について整理していきましょう。
ヤバい理由①長時間労働が前提の業界
もともと長距離輸送は“長時間ありき”で成り立ってきました。
長距離ドライバーは荷待ち・渋滞・積み込みなどで労働時間の遅延が発生しやすく、運輸・国土交通省などの実態調査(長崎県の調査)では、平均拘束時間が16時間を超えるという報告もあります。
2024年問題
こうした業界の問題を是正すべく、2024年には時間外労働の上限設定が施行され、表向きは負担が軽減される方向にシフトしています。
しかしこの条例によって
- 荷主の要求は大きく変わらない
- ドライバーの数は増えていない
- スケジュールはむしろ厳格に管理されるようになった
という課題が新たに発生しており、“時間だけタイトになって、現場の負担が増えた”という声も出ています。
また、ドライバーの労働時間に制限をかけることで、輸送力の低下やコスト増の価格転嫁などの問題も発生しています。
これら、2024年のルール施行を経て新たに長距離運送業に浮上した問題を、2024年問題と呼びます。
ヤバい理由②休憩が取りづらい|トイレに行けないことも
長距離ドライバーは休憩を取りづらい仕事ともいわれています。
休憩を「取るべき」なのは分かっていても、実際には思うように休めないケースが多くある点も「ヤバい」と言われる理由です。
- 時間指定の荷受け
- 休憩場所の不足(PAやSAの閉鎖、駐車マスの減少など)
- 道路事情での遅れ
こうした理由で、トイレに行くタイミングすら難しいこともあります。
水分を控えるなど、身体に無理をさせてしまう人も少なくありません。
ヤバい理由③交通事故・健康リスクの高さ
長時間の運転は、集中力を大きく削ります。
少しの判断ミスが事故につながるため、常に緊張感を保ちながら運転せざるを得ません。
加えて、
- 不規則な睡眠
- 栄養バランスの偏った食事
- 運動不足による体力低下
- 休憩の質が下がることでの慢性疲労
といった、長距離ドライバーに特有の健康リスクもあります。
ヤバい理由④家庭生活との両立が困難
長距離輸送では、1日に家へ帰れないことも珍しくありません。
拘束時間が長くなりがちなだけでなく、拘束時間内の“待機”が長いことも問題です。
その結果、家族行事に参加できない、子育てが難しいといった悩みを抱える人も多いです。
ヤバい理由⑤報酬は“体力と引き換え”になりがち
長距離ドライバーは平均給与が比較的高い業種です。
しかし、それは長時間労働や深夜帯の勤務ありきで成り立っている部分が大きく、健康や生活リズムが犠牲になりがちです。

長距離ドライバーの“将来性”は?
物流は、私たちの暮らしに欠かせないものです。
そのため、この業界が将来なくなってしまう、ということは考えにくいでしょう。
しかし一方で、働き方そのものは改善が進みにくいという構造があるのも物流業界の課題。
長距離ドライバーという仕事には、これから先どのような変化が待っているのでしょうか?
業界の将来性について考えてみましょう。
物流需要は続くが働く側の負担は変わらない可能性も
物流業界は、ECの拡大もあり、仕事の量は今後も増えていくという予測が出ています。
一方、仕事は安定しているように見えますが、その恩恵をドライバー個人がしっかりと受けられるかというと、少し疑問が残ります。
荷待ちや渋滞、時間指定の配送など、負荷の大きい業務は今も変わっておらず、 「仕事はあるのに、働き方は楽にならない」という矛盾が続いています。
慢性的な人手不足が続く=仕事はなくならない
どの地域でもドライバー不足は深刻で、「仕事がない」という心配はほぼありません。
むしろ、どの会社に行っても働き手が足りない状況です。
しかしその人手不足は、「拘束時間が長い」「業務の量が多い」「ワークライフバランスが保てない」といった理由から、人が定着しないということに端を発しているものです。
需要はあるのに人が定着しないという現象は、裏を返せば「消耗を前提とした働き方が続いている」ということでもあります。
自動運転・IT化が進んでも拘束時間や負荷はすぐには改善しない
物流業界は自動運転トラックやIT化の導入が進んでいるように見えます。
ただ、技術革新が現場レベルに落とし込まれるまでにはそれなりの時間がかかり、すぐに“人が楽になる未来”が来るわけではありません。
- 自動運転は長距離区間のごく一部でしか実装できない
- 荷待ち、積み込み、荷降ろしは人が対応
- IT化が進んでも、荷主の都合による待機は変わらない
こうした理由から、拘束時間の長さや負荷は短期的には大きく変わらないと予想されています。
将来性は「業界の安定性」であって「個人の働きやすさ」とは別
物流業界は今後も必要とされ続けます。
ただし、それはあくまで「業界としての需要がなくならない」という話です。
働く人にとっての将来性は、
- 健康が持つか
- 家庭が成り立つか
- 年齢を重ねても続けられるか
という点で考えなければなりません。
業界が安定していても、自分の生活が安定するとは限らないという点は見落としがちです。
より続けやすい業種への転職も考慮したい
長距離ドライバーには、体力・集中力・生活リズムの管理など、多くの負担がのしかかります。
若いうちはこなせても、年齢を重ねるにつれて業務がつらくなる人も多く、30代・40代で転職を考える人は少なくありません。
とくに2024年問題以降は、
- 時間の制約が増えた
- 収入が横ばいまたは減少
- 仕事量は大きく変わらない
という状況が重なり、長距離ドライバーを続けるメリットは薄れてきています。
だからこそ、 「この働き方は将来の自分にとって現実的か?」という視点を持って考え、続けやすい別の働き方を検討することも重要といえます。

ドライバー業からの転職 — 経験が生きる他業種は?
人間は年を取ると、認知機能や運動機能が衰えてきます。
この“体の衰え”は、公道や高速道路を運転し、常に危険と隣り合わせの長距離ドライバーにとっては、まさに死活問題です。
そのため、運送業界では、年をとってから別の仕事に転職をする人も少なくありません。
では、運送業から転職しやすい仕事にはどのようなものがあるでしょうか?
この章では、運送業の経験を活かしやすい他業種について解説していきます。
長距離ドライバーの経験を活かせる仕事
ドライバーの経験は、実は他業種にも活かせるスキルです。
時間管理・段取り力・丁寧な対応は、サービス業でも大きな強みになります。
たとえば次のような仕事には、長距離ドライバーの経験が役に立ちます。
- ハウスクリーニング
運転で培った集中力が活かせる - 訪問サービス(便利屋系など)
運転スキルを活かせる - 引越し
ドライバースキルや荷下ろしのスキルが活かせる
これらの仕事は、副業として始めることもできるため、いきなり本業として稼働する必要はありません。
ドライバーをやりながら、隙間時間で副業の経験を積み、徐々にそちらにシフトする、という方法も可能です。
今こそ転職を考える時期かもしれません
長距離ドライバーとして積んだ経験が活かせる仕事はたくさんあります。
時間に追われる中で培った段取り力、トラブル時の対応力、コミュニケーションは、どの仕事でも強力な武器になります。
長距離ドライバーを続けていて、「負担が増えてきた」と感じる方は、今こそ転職を考える時期といえます。
働き方を変えるのは、自分の人生を健康的で有意義なものにするための大切な取り組みです。
これからの人生をどう過ごすか、今、改めて見直してみる価値は十二分にあります。

元長距離ドライバーも多数!独立して「家族との時間が増えた」と語るオーナーも|おそうじ革命へ加盟のススメ
ハウスクリーニングのおそうじ革命にFC加盟をされているオーナーさんの中には、過去に長距離ドライバーとして長く働いていた方も多くいらっしゃいます。
元長距離ドライバーのオーナーさんの中には、おそうじ革命へ加盟したことで「家族との時間が増えた」「体の負担が減った」「規則正しく健康的な生活ができている」と、ポジティブな変化を感じている方も多いです。
長距離ドライバーからFC独立された方の声
「おそうじ革命を始める前は、長距離ドライバーをしていました。それこそ九州から北海道まで、トラックで走破したこともあります。
しかし、仕事が忙しい時は月のほとんどを出先で暮らしていましたので、家族に会う時間もなく寂しい思いもしていました。
40歳を機に転職を決意し、おそうじ革命に加盟しました。
それからというもの、毎日夕飯の食卓を家族と囲んでいます。
家族と過ごす時間は何物にも変え難い幸せであり、あの時、勇気を出して転職した自分の判断は正しかったと強く実感する毎日です。」
(Aさん45歳)
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