
成り手が年々減っている建設業は、若者に聞いた「なりたい職業ランキング」においても順位はかなり下の方で、今後より人手不足が深刻になると予想されています。
建設業のなり手が減っている背景には、「危険」「きつそう」「人間関係が大変そう」といった、業界に対してネガティブなイメージがあることが大きいようです。
就職系情報サイトなどでも、「建設業はヤバい」「やめといた方がいい」という意見がたくさん聞かれます。
今回の記事では、そんな「ヤバい」と言われる建設業について特集します。
世間のイメージがあまりよくない理由や、建設業界の将来性、および建設業から転職するのにおすすめの業種などについて解説いたします。
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<目次> |

建設業は「ヤバい」仕事?ヤバいと言われるワケ
インターネットで「建設業」と調べると、「ヤバい」「キツい」といった関連ワードが出てきます。
特にとび職や解体工など、現場で体を張る仕事ほど、世間的なイメージが悪いようです。
なぜ建設業は「ヤバい」と言われるのでしょうか?
この章では、その理由についてみていきましょう。
ヤバい理由①危険と隣り合わせの毎日
とび職・解体工といった仕事は、日常的に危険と隣り合わせです。
- 足場の上での作業
- 重い資材の運搬
- 一瞬の気の緩みが重大事故につながる
- 慣れていても油断できない現場
安全対策が進んでいるとはいえ、ちょっとしたミスが命取りになることも少なくありません。
ヤバい理由②拘束時間
建設業は拘束時間が長いという特徴もあります。
拘束時間が長くなる背景には、次のような建設業に特有の要因があります。
- 集合は日の出前という現場もある
- 天候次第で作業が押し、夜まで延びる
- 工程遅れのしわ寄せが翌日以降に回りやすい
- 月によって休みが安定しない
一昔前までは、集合→現場移動で2時間、実働8時間、休憩1時間、残業2時間で、拘束時間が13時間を超えるような建設会社もざらにありました。
昨今では働き方改革関連法案が施行され、時間外労働に上限が設定されましたが、拘束時間が長いのが当たり前という業界の風潮は、なかなか改善される兆しはありません。
ヤバい理由③体育会系の上下関係&多重下請け構造の圧力
肉体的にきついだけでなく、現場独自の人間関係もストレスの大きな要因です。
ブラックな建設会社やその下請けだと、
- 体育会系の上下関係
- 強い口調の指示や叱責
- 多重下請け構造で、立場が低いほど圧力を受けやすい
- ミスが続くと居づらくなる
といった人間関係のトラブルに悩まされることも少なくないようです。
ヤバい理由④年齢を重ねるほど続けにくくなる
建設業は、体力がものを言う仕事でもあります。
最近では高齢の職人さんも増えていますが、年齢の壁を越えるのは簡単ではありません。
- 20〜30代では問題なかった作業ができなくなる
- 疲労が翌日まで残る
- ケガの治りが遅くなる
- 無理をすると事故につながるリスクが増える
40〜50代の職人さんの中には、こうした肉体労働の限界を覚える機会が増え、「このまま続けられるのか」と強い不安を感じている人も少なくありません。

建設業の将来はどうなる?
建設業は成り手が少なく、万年人手不足です。
そのため、求人は常に存在し、仕事はいくらでもあります。
そんな建設業界には、この先どんな未来が待ち受けているのでしょうか?
多重下請けの構造はなかなか変わらない
建設業には、元請 → 一次下請 → 二次下請 → 三次下請… のように、仕事が何層にも分かれて流れていく「多重下請け」という受注構造があります。
多重下請けでは、各階層ごとにマージンが中抜きされていくため、下にいくほど取り分が減り、現場で働く職人に十分な報酬が届きにくいという問題があります。
また、間に業者が多く入るほど指示系統が複雑化し、急な変更・工程のしわ寄せも末端に集中します。
多重下請け解消には業界の大きな再編が必要
建設業では、現場ごとに必要な人員や技能が変わります。
そのため、元請は自社だけで全作業を抱えられず、どうしても下請け → 孫請け → 専門工という風に仕事を割り振らなければなりません。
また、建設業の大半は中小・零細企業です。
中小零細は資本力が乏しいため、現場を上から下まで一元管理する“垂直統合”が難しく、結果として他社や専門工と連携せねばなりません。
この構図が多重下請けを招く原因になります。
深刻な高齢化
建設業の最も深刻な問題が、若手不足です。
国土交通省の調査によると、建設業界の年齢分布は「55歳以上が35.9%、29歳以下が11.7%」と、他の業種に比べて高齢化が著しく進んでいるという結果が出ています。(国交省作成資料「建設業における人材確保に 向けた取り組みについて」より引用)
今後高齢化がすすんだ建設業では
- 20代の入職者が少なく、技術継承ができなくなる
- 高齢化で作業効率が下がる
- 人員を増やせないため一人一人の負担が大きくなる
という悪循環に陥る可能性が指摘されています。
なぜ若者が少ないのか?
若い人が建設業に入ってこない理由は明確で、
- 危険
- きつい
- 長時間
- 給与は高いが割に合わない
と見られているからです。
このままの状態が続くと、人手不足が加速し、「残った人がさらにきつくなる」可能性があります。
DXの恩恵は“まだ遠い未来”
建設業にも DX や自動化の波が来ていると言われますが、実際に現場作業を大きく効率化するにはまだ時間がかかりそうです。
- 自動化できる範囲が限定的
- 中小企業が多く、技術導入が進まない
- コストがかかりすぎて普及しづらい
たとえば解体・足場・土木など、手作業が前提となる職種は、自動化へのハードルが高く、今後もしばらくは大幅に変わることはないといえます。

建設業からの転職|おすすめの業種は?
この記事をご覧の方には、建設業から他業種へ転職を検討されている方も多くいらっしゃると思います。
他業種へ転職を考える際は、①これまで培ったスキルを活かせる、②未経験でも始められる、③自分の裁量で働ける、という3つの要素を考慮して候補を絞るのがおすすめです。
この章では、建設業からの転職でおすすめの他業種をご紹介します。
おすすめ①建設業と関わりの深い仕事
「①これまで培ったスキルを活かせる仕事」を選ぶ場合は、建設業と関わりが深い仕事がおすすめです。
以下の業種は、現場経験がそのまま活かせ、転職の負担が小さいのが特徴です。
建設コンサル・施工管理支援
- 建設現場の経験があると、現場の流れがすぐつかめる
- 労務管理や品質管理が中心で、肉体労働が少ない
- 資格があれば給与レンジも高くなる
不動産業界(売買・賃貸・リフォーム系)
- 建物の構造や設備に詳しいことが強みになる
- 顧客へより具体的に説明することができる
- 接客が中心で、体力依存が小さい
ハウスクリーニング・現場系軽作業
- 工事現場に環境が似ているので、作業を段取りする力をそのまま活かせる
- 一人で進める作業が多く、人間関係のストレスが小さい
- 業務委託型なら時間のコントロールもしやすい
建設業の「段取り」「安全意識」「手際の良さ」は、上記の業界では強い武器になります。
おすすめ②未経験でも始められる仕事
「②未経験でも始められる仕事」を選ぶ場合は、以下の業種がおすすめです。
これらの仕事は、年齢や資格を問わず入りやすく、長く続けやすいと言う特徴があります。
- ITサポート
パソコン周りの問い合わせ対応が中心で、体力負担が少ない - バックオフィス(事務系)
定時で帰りやすく、生活のリズムを整えやすい - ドライバー職
一人で完結する仕事が多く、対人ストレスが小さい
建設業ほどの体力負荷がないため、長期的な働き方に切り替えたい人に向いています。
おすすめ③起業
「③自分の裁量で働ける」仕事を探している方には、断然起業がおすすめです。
建設業の中で一人親方や班長として現場を回してきた人は、独立と相性が良い傾向があります。
- 現場の段取り
- コミュニケーション能力
- 人をまとめる力
- 仕入れ、業者手配の経験
こうした「建設現場で培ったスキル」は、小規模事業の運営にそのまま転用できます。
起業しやすい分野の例
- ハウスクリーニング
- リフォーム、小規模修繕
- 不用品回収
- 軽貨物配送
- 親方経験を活かした作業請負
起業は、「ノルマに追われる」「突然の工程変更で振り回される」といったストレスから離れ、自分の裁量で働くペースを決められるのが大きなメリットです。
【まとめ】建設業で培った力は他業界でも通用する
「建設を続けるのは不安」と感じたら、他業種への転職も視野に入れてみましょう。
建設現場では、元請けやカスタマー、他の職人と連携しながら現場をスムーズに進めなければなりません。
こうした環境で磨かれた力は、他業種にも通用する基礎的なスキルであり、転職する上で強力な武器になります。
建設業界で働くあなたには、他の人にはないバイタリティと経験があります。
自分の可能性を信じて、新たな一歩をぜひ踏み出してください。

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