フランチャイズとは、本部に加盟金を支払う代わりに、
経営ノウハウやブランドイメージなどを借りて経営することができるビジネスモデルです。
フランチャイズ経営は本部と加盟店の二人三脚ですので、フランチャイズの5年継続率は完全に個人で始めた場合に比べて20〜30%も高い数字が出ており、従って起業するには比較的安全な方法であるということがいえます。
しかしながら、これは全てのフランチャイズ事業を合わせた平均の数字。
業態によっては、フランチャイズでも失敗しやすい仕事も存在します。
今回の記事では、フランチャイズで失敗しやすい仕事と、
フランチャイズで開業するのにおすすめの仕事を、それぞれ4つずつ解説させていただきます。
人気はあるけど失敗しやすい!フランチャイズ4選
①介護職
高齢化社会が加速する日本において、介護職は成長が約束されている仕事といえます。
しかしながら、介護事業は専門性の高い仕事でもあるため、お年寄りのケアについてしっかりとした知識と技術のある人材を揃えなければならず、開業からすでにハードルが高いというデメリットがあります。
介護業界は今、慢性的な人手不足といわれており、フランチャイズで開業できても、初期投資が回収できずに廃業してしまうパターンも多いようです。
②ドリンク専門店
数年前、空前のタピオカブームに乗じて、海外からたくさんの企業が先を競って日本国内にお店を出しました。
インスタグラムなどのSNSと結びついたこのブームによって、表参道、渋谷、原宿の竹下通りや新宿などの若者の集まる街はタピオカ一色に。道ゆく若い女性は皆、タピオカミルクティーを片手に持っているというほどの未曾有のブームとなりました。
そんなタピオカドリンク専門店ですが、2020年を境に徐々に売り上げが衰微していき、新型コロナウイルスの蔓延も手伝って、2022年現在では国内の有名店も次々と撤退するなど、完全に下火になっています。
一過性のブームを利用した商法は、途轍もない爆発力を秘めていますが、反面衰退も早い点に注意が必要です。ブームが終わった後にどう生き残るのか、二重三重に策を用意できなければ、事業を維持するのは非常に難しいと言えるでしょう。
③ラーメン店
ラーメンは年齢や性別を問わず、人気の高いフードです。
高い需要に加え、広い店舗を必要としないこと、回転率が早いこと、などを理由に、フランチャイズ出店も盛んな業態です。
しかし、ラーメンの人気が高まるにつれ、国内のラーメン店舗も毎年増え続けており、業界は競争率の高いレッドオーシャンと化しています。
競争率の高い業界で生き残るためには、味はもちろん、宣伝戦略にも力を使わなければなりません。仕込みなどの実務以外にこなさなければならない仕事も多く、激務に疲弊し体を壊して廃業してしまう人も少なくないようです。
④コンビニエンスストア
フランチャイズといえばコンビニ、というイメージもあるほど、古くからフランチャイズに参入していたコンビニ業界。
しかし、コンビニフランチャイズは、立地条件や周辺環境などの念入りな調査が必要だったり、店舗を構えるための広い土地が必要だったり、24時間体制なので人を雇わなければならなかったりと、開業のために必要な準備が非常に多いというデメリットがあります。
昨今では、コンビニ本部から恵方巻きやクリスマスケーキなどの厳しい販売ノルマがFC店に課されていたという事実が報道され、コンビニフランチャイズ業界のシビアな一面が明るみになりました。
こうした販売ノルマに耐えかねてフランチャイズから撤退してしまうオーナーさんも増えているようです。
フランチャイズにおすすめの業種とは?
①コインランドリー
コインランドリーは、「基本的に無人」「全自動で機械化された洗濯機」「広い土地を必要としない」などの理由から、近年人気が出ている仕事です。
デメリットとしては、売り上げが天候に左右されやすい、需要のない地域がある、盗難などのトラブルが発生しやすい、という点が挙げられます。
しかしながら、必要な人員は機械のメンテナンスや店舗の掃除、売り上げの回収のためのスタッフだけで良いため、人材育成も比較的容易ですし、なんだったら一人でも経営が成り立ってしまう点も人気のポイントのようです。
②テイクアウト専門店
コロナ禍では、多くの飲食店が打撃を受け、業績を落としました。
そんな中、イートインスペースを持たないテイクアウト専門店が急速に増えています。
テイクアウト専門店には、「イートインスペースが必要ないので狭い土地で開業できる」「回転率が早い」「基本的にどの土地でも需要がある」といったメリットがあります。
③配食サービス
配食サービスは、高齢の方や基礎疾患のある方、体が不自由な方に向けて食事を届ける仕事です。
運転免許や原動機付自転車免許があれば、未経験の人でも始められる手軽さが好評なようで、業界へは毎年多くの企業が新規参入しています。
日本は今後どんどん高齢化が加速すること、安心・安全な食事を求める声が増えていること、健康ブームで体に良いものを食べたい人が増えたこと、などを背景に、配食サービスは今後も業績が伸び続けるという予想がされています。
④ハウスクリーニング
おそうじ革命が提供している「ハウスクリーニングサービス」も、目覚ましく業績が伸びている仕事のひとつです。
ハウスクリーニングのメリットとしては「販売ではないので在庫を抱えなくて良い」「店舗を構える必要がないので開業資金が比較的安い」「コロナ禍、高齢化、晩婚化、生涯未婚率の増加などを理由に、掃除を外注する人が増えている」「サービスマンの技術を売りとする仕事なので、自分の身一つで始められる」という点が挙げられます。
ハウスクリーニングは、さまざまな社会的要因も手伝い、これまでの10年で市場規模が10倍程度に膨れ上がった超売り手の仕事です。
昨今では、おそうじ革命が開発した「バイク便でのハウスクリーニングサービス」を雛形に、都内など自動車の便が悪いところでも店舗展開に乗り出す企業が増えています。
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